未支給年金とは

年金を受けとっている方が死亡した場合には、通常死亡した方が受け取っていない年金が発生します。また、死亡前に年金を受け取る権利がある場合にも受け取っていない年金が発生します。
これを未支給年金といいます。
未支給年金は、死亡したことにより本人自ら受け取ることができませんから、一定の遺族に支払われることになります。

年金を受け取っている方が亡くなった場合

公的年金は、死亡月まで支給されますので、障害年金や老齢年金を受け取っている方が死亡した場合、未支給年金が発生します。

未支給年金として発生する金額は、亡くなった方が実際に受け取っていた年金額や亡くなった時期などにより異なる場合があります。

亡くなった方が年金を請求していなかった場合

亡くなった方が年金を請求していなかった場合、次の年金が未支給年金として支給されることがあります。

  1. 老齢年金
  2. 障害年金
  3. 遺族年金
  4. 寡婦年金

未支給年金を受け取るための要件

遺族の要件

①配偶者、②子、③父母、④孫、⑤祖父母、⑥兄弟姉妹、⑦①~⑥以外の3親等内の親族、で死亡日において亡くなった方と生計を同じくしていた遺族に限られます。

*未支給年金を受け取る順番は①~⑦の順番で先の順位になる遺族が受け取ります。

*遺族の年齢制限はありません。

亡くなった方の要件

①年金を受け取る前に亡くなったとき

②年金を受け取る権利があったが、請求しないうちに亡くなったとき

生計同一関係の要件

配偶者または子の場合

①死亡日において、死亡者と住民票上同一世帯に属していたとき

②死亡日において死亡者と住民票上世帯を異にしていたが、住所が住民票上同一であったとき

③死亡日において死亡者の住所が住民票上異なっていたがつぎのいずれかに該当したとき
(1)起居を共にし、かつ消費生活の家計を一つにしていたと認められるとき
(2)単身赴任、就学又は病気療養等のやむを得ない事情により住所が住民票上異なっていたが、次のような事実が認められ、その事情が消滅したときは起居を共にし、消費生活上の家計を一つにしたと認められるとき
・配偶者または子から死亡者に対して、または死亡者から配偶者または子に対して生活費、療養費等の経済的な援助が行われていたこと
・死亡者との間に定期的に音信、訪問があったこと

父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、またはその他の3親等以内の親族の場合

①死亡日において、死亡者と住民票上同一世帯に属していたとき

②死亡日において死亡者と住民票上世帯を異にしていたが、住所が住民票上同一であったとき

③死亡日において死亡者の住所が住民票上異なっていたが次のいずれかに該当したとき
(1)起居を共にし、かつ消費生活の家計を一つにしていたと認められるとき
(2)その者から死亡者に対して、または死亡者からその者に対して生活費、療養費等の経済的な援助が行われていたこと